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■Lisa Guide(Last Update:2004-03-18)

■はじめに
アナタがお持ちのMacの機種は何でしょう?
最近Macユーザーになった人はiMac、iBook、eMac、G4、G5など。昔からのMacユーザーはPerformaやQuadraあたりでしょうか。もしかしたら、もっと昔の機種を持っているかも知れませんね。
このページの筆者である「はる」は、PowerMac7100/80が最初のMacです。
全てのMacが搭載しているOS(MacOS(機種によっては漢字Talk))には“GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース/略称、グイ)”が備わってます。
これは、“デスクトップを机の上と見立てて作業できる環境”のことと言えば分かるでしょうか?普段何気なく使っているデスクトップ画面のことです。
さて。このGUIは、いつ頃できたのでしょう?
実はこのGUIという発想は、Appleによって考えられたものではありません。ATARIという会社が考え、自社のコンピュータに取り入れたものをApple社の社員が見てAppleでも研究を行ない、製品として発表したのはApple社が世界最初のため“Apple社が独自に開発した”とされているのです。実はこのような経緯があったのです。その辺の詳しい話は、当HP内の“Mac基礎学習講座”で読んでいただくとして、このコーナーでは、Apple社における最初のGUI搭載機となった“Lisa”と呼ばれるコンピュータについて語りたいと思います。
余談ですが、“Lisa”という名前はApple社のスティーブ・ジョブズCEO(当時)の娘さんの名前から付けたと言われてます。

■Lisaシリーズの出荷日・機種名・解説

1983年01月??日

Lisa
5インチのフロッピーディスクドライブ(FDD)が1つ内蔵されていて、ハードディスク(HDD)は内蔵されていません。外付けHDDはProFileと呼ばれるApple III用の5MBのHDDを代用できます。
発売当初100万円を超える価格だったため、ほとんど売れませんでした。
そのため、現在ではほとんどが現存しておらず、マニアの間でレアアイテムとなっています。

1984年01月24日

Lisa2
3.5インチのフロッピーディスクドライブ(FDD)が1つ内蔵されていて、ハードディスク(HDD)は内蔵されていません。外付けHDDはProFileと呼ばれるApple III用の5MBのHDDを代用できるのですが、このLisa2も非常に高価でほとんど売れませんでした。

1984年??月??日

Lisa2/5
3.5インチのフロッピーディスクドライブ(FDD)が1つ内蔵されていて、ハードディスク(HDD)は内蔵されていません。外付けHDDが用意されているモデルです。メモリは標準で512KB付いていました。

1985年01月01日

Macintosh XL
3.5インチのフロッピーディスクドライブ(FDD)が1つ内蔵されていて、ハードディスク(HDD)は10MBの物が内蔵されています。
また、Macintosh用のソフトを動かすためのMacWorksと呼ばれるユーティリティが付属されています。メモリは標準で1MB付いていました。

1985年??月??日

Lisa2/10
3.5インチのフロッピーディスクドライブ(FDD)が1つ内蔵されていて、ハードディスク(HDD)は10MBの物が内蔵されています。メモリは標準で1MB付いていました。

■Lisaの歴代OS(開発初期段階から掲載)

Lisaには、独自のOS(Lisaを動かすためのソフトウェア)が付属していました。それは“Lisa Office System(略称:LisaOS)”と呼ばれるもので、Apple社におけるGUIの始まりとなったものです。
このLisaOSの中にはLisaCalc、LisaWrite、LisaDraw、LisaList、LisaProject、LisaTerminal、LisaGuideと呼ばれるソフトが組み込まれていました。(システムには既にゴミ箱や、現在のMacOSと全く同じ黒い矢印のカーソルも備わっていました!このようなところからも現在のMacOSの原形と言えるのではないでしょうか?)

1979年6月

July 1979 Prototype
最初期(一回目)のプロトタイプ。十字型のカーソルで、画面下部にボタン式のメニューがありました。時計表示は現在のファイルメニューのあたりです。アイコンなどはまだナシ。

1980年02月

February 1980 Prototype
二回目のプロトタイプ。カーソルは指の形状で、現在のメニューバーが画面下部にある感じです。

1980年4月

March 1980 Prototype
三回目のプロトタイプ。カーソルが現在の黒いものと同じになりました。スクロールバーや上下の矢印なども付きました。他の部分は二回目とほとんど変わりません。

1980年8月

August 1980 Prototype
四回目のプロトタイプ。まだフォルダなどはなく、ウインドウを、タブで開く感じになっていました。メニューがタブ状の各画面の上部に移りました。

1980年10月

October 1980 Prototype
五回目のプロトタイプ。メニューが画面最上部に移り、見た目はMacOS 9にかなり近付きました(Appleのロゴマークは、まだありませんが・・・)。
また、アプリケーションによってメニューの項目が変わるようになっています。

1983年4月

Lisa Office System 1.0
Lisa用の製品版システムとして販売された最初のもの。現在のようにアイコンで操作を行なうGUIが確立されていますが、デスクトップ上にはあらかじめ決められた物しか置くことができず、ファイルなどは各フォルダの中に格納するようになっていました。

1984年??月

Lisa 7/7 Office System3.1
Lisa用の製品版システムとして販売された最後のもの。LisaOS 1.0と比べてさらに進化し、複雑なものになっています。
また、Lisaの作業終了時、電源スイッチを切ってもすぐには電源が切れず、終了作業が自動的に行われてから電源が切れるようになっていました(待っている間、「Wait The Lisa is turning off」という画面と共に、砂時計アイコンが出ます)。